アロマテラピーにはたくさんの種類の植物から抽出された精油(エッセンシャルオイル)が存在しています。ここでは、人気の高い精油のプロフィールをシリーズでお届けしていきます。第2回目はリラックスのためのオイル、イランイランです。
イランイランの精油の基本情報
【植物名】イランイラン
【学名】Cananga odorata
【原産国】コモロ諸島、インドネシア、マダガスカルなど
【科目】バンレイシ科
【精油の抽出部位】花
【抽出方法】水蒸気蒸留法
【蒸発速度】ミドルノート
イランイランの植物としての特徴
タガログ語で「花の中の花」を意味するイランイラン。
フィリピンやインドネシアなど熱帯地方の常緑高木で黄色いカールした花びらが垂れ下がるように咲くと、ジャスミンに似た甘く魅惑的な香りがあたり一面に広がります。
*イランイランのグレード*
イランイランには蒸留段階により【エクストラ・ファースト・セカンド・サード・コンプリート:カナンガ(全グレードミックス)】の5つのグレードに分けられます。中でもエクストラは少量しか抽出されないため、貴重な精油です。グレード説明のない精油のほとんどはコンプリートレベルになります。
イランイランの心と身体に対する働き
【心への働き】鎮静/神経強壮/抗うつ/催淫作用
緊張や不安、怒りなど感情が揺れるとき、心を落ち着かせてくれる精油です。オリエンタル調の濃厚な花の香りは気持ちを高め、多幸感をもたらしてくれます。
【身体への働き】血圧降下/ホルモン調整作用/免疫調整/鎮静作用/皮脂バランス調整
イランイランに含まれる成分の一種はエストロゲン分泌の調整を促すとされているため、女性ホルモンの乱れによるトラブル(PMS,更年期など)の症状の緩和に役立つとされています。また、副交感神経に働きかけるので、血圧を下げる効果があるので高血圧や動悸の緩和が期待できます。皮脂のバランスを調整するのでヘアケア、スキンケアにも役立つ精油です。
イランイランはこんな人におすすめ
エキゾチックで甘いフローラル調の香りは強いストレスや不安、怒りなどのネガティブに傾いた時、情緒が不安定になりがちな時、更年期や生理のトラブルなどにもお勧めです。また、イランイランの香りのキーワードは”自信”。自分の自信が無い時、自己肯定感を高めたいときにもイランイランの香りが優しくサポートしてくれます。
『ストレスを癒すアロマテラピーガイド』クリスティーンウェストウッド 著/衣川 湍水 訳
イランイランを使ったおすすめブレンド
【不安・緊張を和らげる】
・イランイラン
・ラベンダー
・オレンジスイート
【リラックス・多幸感】
・イランイラン
・グレープフルーツ
【世界最高の香りブレンド】
・イランイラン
・ジャスミン
・サンダルウッド
イランイラン精油を使用する際、注意する事
香りが強いので十分に希釈して使いましょう。低血圧の人や香りに敏感な人は気を付けて低濃度から使ってください。
リラックス効果の高い精油なので、運転時や集中したい時に使うのは控えましょう。妊娠中やお子様に芳香浴以外で使用される場合は専門家に相談しましょう。